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  • 25.04.05
    不動産経済ファンドレビューに当社が取り上げられました


信和AM、リファイナンス困難ホテルを再生へ

~あおぞら債権回収と協働で

信和アセットマネジメント(以下、信和AM)が、リファイナンスに困窮したホテル1物件に対し、救済型ファイナンスの道を拓いて再生を手掛ける。連携したのは事業再生に精通するあおぞら債権回収(以下、ALS)で、債権を取得し信和AMと協働してホテルの再生を目指す。保有者であるシンガポールのファンドは、同物件を2016年に取得。コロナ禍の2021年にリファイナンスを実行した結果、高い金利負担を強いられた。背景には、コロナ禍という環境のなか、日本に拠点を持たない海外投資家と国内関係者との間にディスコミュニケーションが起きたと思われる。信和AMは、デベロッパーとゼネコン機能を併せ持つグループ力で、同ホテルのポテンシャルを算出。2024年12月、投資家との対話も踏まえ、適切な改修をかけることが投資家利益に資すると判断した。

再生するホテルは、関西主要都市に立地。総客室数は約200室で、当地では最大級の大型ホテル。築年数は30年程度が経過するものの、周辺のブルーワーカー需要やスポーツ施設の関連需要などを捉え、コロナ禍以前は順調に稼働していた。コロナ禍では休業を余儀なくされたものの、その後はグローバルに展開するオペレーターに運営を変え営業状況は回復しつつあった。しかし、高い金利負担により設備の改修費が捻出できず、空調の故障や水回りのトラブルなどが発生。稼働できない客室に加え、突然のトラブルに備えてリザーブの客室を確保する必要が生じ、稼働率は2桁単位で影響を受けた。こうした状況で、保有者の投資家は、信和AMにファイナンスのリストラクチャリングを依頼するに至った。

信和AMは依頼を受け、レンダーにリファイナンスを打診。だが、東京都心などファーストティアに立地していない、築年数の経過、設備改修が不十分という理由から、応じるレンダーは存在しなかった。一方、再生系サービサーとして実績を有するALSは、事業再生の一環としてホテル再生案件にも目利き力があり、同案件のポテンシャルを認識した。物件への見立てについて両者の足並みが揃い、協働案件として再生への道が拓かれた。信和AMの永谷将人副社長は、「AMの本来的役割は、投資家の保護と利益の拡大である。海外投資家への対応など困難な局面でも、常に原点に立ち戻ることが重要だ」とAM事業の根幹を指摘する。一方でALSは、「事業継続を支援する再生型サービサーへの期待感は高まっており、一部行政も事業再生にサービサーの活用を推進するなど、活動領域が広がりつつある」と環境認識している。信和AMは、引続きリカバリー案件にも対応することで機会を捉え、着実な外部成長を図っていく。